筆者が好きなライトノベルシリーズ『デュラララ!!』。
その中でも特に魅力的な人物といえば、まず彼が思い浮かびます。
社会人になりたての頃、新宿や池袋に行くと、どこかに彼がいる気がしてワクワクしたのを覚えています。

へー!そんなことがあったんだね!本当に好きなんだね。

聖地巡礼という言葉があるように、実在する場所が物語に出てくると嬉しいよね。
今回はその中でも、筆者が好き…物語の中で魅力的な人物を深掘りしてみよう!
『デュラララ!!』とは
成田良悟氏によるライトノベルシリーズです。東京・池袋を舞台に、さまざまなキャラクターが織り成す群像劇です。
一般的に、漫画ではなく文字だけの小説において、視点がころころと変わるのは分かりづらい…とされているのですが、このライトノベルには多くのキャラクターが登場しています。多少イラストがあるとはいえ、文字がメインのライトノベルであるのにも関わらず、これだけのキャラクターが登場していて、これだけの人気があるのは何故か?
それはこのキャラクターたちがそれぞれ、個性的かつ魅力的な人物だからなのでしょう。
このシリーズには、数多くの魅力的なキャラクターが登場します。その中でも、筆者が今回注目したい人物こそが、「新宿のオリハラ」こと情報屋の折原臨也。
彼は特に大きな存在感と謎めいた魅力を持っています。彼の知性、カリスマ性、そして物語における重要な役割は、ファンを魅了し続けています。ここでは、折原臨也の魅力に迫りながら、彼が『デュラララ!!』シリーズに与える影響を探ってみましょう!
いつもフードとファーの付いた黒いコートを着ており、眉目秀麗で痩身の美青年と表現されています。
「人、ラブ!」と歪んだ人間愛を叫ぶ彼は、一体どういう性格なのでしょうか。
謎めいた存在感と深い魅力
臨也は、物語の中で常に謎めいた存在感を放ち、その行動や言動には常に何かしらの意図が感じられます。
彼の人間愛という独自の信念、それにより他人の人生をかき乱してしまう彼のキャラクターは、筆者は今まで他に見たことがないタイプです。
悪意を持って他人の人生をかき乱す人はいるでしょう。いわゆる悪役は、同じようにカリスマ性を持っている人も多く、悪意を持って人に近づき、人を貶めます。
しかし臨也は、決して悪意があるわけではないのです。人間が人間らしく悪意と善意の間で揺れ、迷い、もがき、進もうするのを見ているのが純粋に好きなだけです。そして時にはそこに火種を巻き、求められた情報を与え、さらに迷う人間を見ている。光に進もうが、闇に進もうが、どっちでもいいのです。決して闇に落としたいわけではない。そこが臨也の複雑さで、さらに嫌いになれない所以かもしれないですね。
知性とカリスマ性の融合
臨也は、高い知性と鋭い洞察力を持っており、その頭脳を駆使して情報戦を繰り広げます。彼の戦略は緻密であり、常に数手先を見据えた行動を取ります。また、彼のカリスマ性は多くの人々を引き付け、自分の思い通りに操ることができる能力を示しています。その一方で、彼の本性に気づいた人々からは恐れられ、警戒されることもあります。
情報を集める能力、それを繋げて推理する能力、そういったものに非常に長けています。これを人間観察ではなく社会貢献に使ったら、さぞかし立派なことができるに違いないと思うのですが…そうならないのがまた臨也の魅力の一つです。人間であれば、綺麗も美しいも、汚いも醜いも、平等に愛しているのですから。
人間関係の複雑さ
魅力的なキャラクターが数多く登場するこのシリーズにおいて、臨也は様々な人と複雑な人間関係を築いています。
平和島静雄
静雄とは犬猿の仲であり、彼らの対立はシリーズを通して繰り返されます。静雄の圧倒的な力に対し、臨也は知略で対抗します。この対立は物語に緊張感とエンターテイメント性を加えています。
個人的にはこの2人の関係が大好きです。どちらかが少し大人になれば歩み寄れるのに…と思わずにいられないギリギリの均衡で衝突し続けています。
最新刊まで読んだ方は、歯痒い思いをしているかもしれませんね。かくいう筆者もその1人です。
岸谷新羅
小さい頃は少し変わっていた程度の普通の子だった臨也。彼が振り切れるきっかけになったのは、間違いなくこの新羅でしょう。臨也は人間を愛し、新羅は後述のセルティ・ストゥルルソンを愛している。それはもう、盲目的に。
だからこの2人の関係は、友人というにはあまりに希薄で、でも知人というにはあまりにお互いを理解し合っている、そんな不思議な関係です。
セルティ・ストゥルルソン
セルティとは適度な距離で良い仕事関係を築いています。セルティの正体を知りつつ、彼女の運び屋としての仕事の腕を認めており、重要な仕事を任せることが多い。セルティは臨也のことを胡散臭いと思いつつ、嫌いにはなれないでいます。それは臨也の人間性を認めているというよりは、セルティの人間らしさのおかげかもしれません。
竜ヶ峰帝人
臨也は帝人を特別視しており、彼の成長や変化を楽しみにしています。臨也の行動はしばしば帝人に影響を与え、彼の人生に大きな波紋を投げかけます。
『デュラララ!!』シリーズ以外への登場
臨也は『デュラララ!!』シリーズで謎めいた存在として我々を惹きつけ、その人間味に触れる機会を与えてくれています。
しかしその魅力は、単なる一作品にとどまりません。同じ作者である成田良悟氏の他の作品にも、彼の存在はところどころで登場します。ここでは、『デュラララ!!』シリーズ以外の臨也と、彼のシリーズにも焦点を当て、その人間味を探ってみましょう。
『デュラララ!!』その先の世界へ
折原臨也は『デュラララ!!』シリーズ以外の作品にも登場します。たとえば、成田良悟氏の別の小説『バッカーノ!』シリーズにおいても、「新宿のオリハラ」という名前が出てきたことがあり、これは臨也のことだと推測されます。
折原臨也シリーズ
そして、臨也の人間味を掘り下げる最も良い方法は、やはり彼を主役とした作品に注目することでしょう。『デュラララ!!』の最終巻で東京を離れた臨也が、今までの人間関係から離れた場所で存分に魅力を発揮している姿を見ることができます。
人間であることを諦めてしまったような臨也は、そんな自分を好きになれないようですが、彼を取り巻く人々はどこか彼の魅力に取り憑かれています。
持ち前の有能さで情報を巧みに操り、人間愛という歪んだ愛を振りかざして時には人の人生を狂わす。それがその人にとって救いになる場合もあれば、毒になる場合もある。そういったことを平気でやってのけ、そして自分は高みの見物をするわけでもなく命をかけて危ない場所にでも突っ込んでいく。ちょっとした好奇心で命を落としかねない危うい生き方に、周りの人は目を離すことができないのでしょう。読者も同じなのかもしれません。
でも実は誰よりも寂しがりやで、繊細で、怖がりなただの人間な気がするのは、筆者だけではないと思います。

